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かなり昔のことだが、ウラジーミル・プロップの『魔法昔話の起源』を探して本屋をさまよったことがある。もう長らく絶版になっているとのことで、記憶が確かならば当時はアマゾンにも無かった。(現在は在庫ありになっている。)今は亡き渋谷のブックファーストで在庫に残っていた最後の一冊をようやく手に入れたことを覚えている。▼先日文学部出身の同僚と話をしていたら、たまたまプロップの話題になった。『魔法昔話の起源』は読んでいないが『昔話の形態学』は授業で読んだという。こちらは水声社の叢書・記号学的実践シリーズの一部で、魔法昔話の前身となった論文だ。理論的解析と機能(登場文実の行為)のカテゴライズに終始していて、門外漢にも興味深いものがある。「構造言語学におけるソシュール『講義』にも比すべき」記号学の古典なのだそうだが、素直に読み物として楽しめるところもあるので、興味があれば立ち読み推奨だ。ただしお値段は張る。
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