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「仕事の量は、その遂行のために利用可能な時間をすべて満たすまで拡大する。」これをパーキンソンの法則という。イギリスの歴史学者にして経済学者、C・ノースコート・パーキンソンによって提唱された。実際にはこの法則は多くの主張を含んでおり、上記はその一部である。▼彼は長年英国の官僚制を観察した結果、仕事の軽重や多寡と無関係に職員数は増え続けることを発見した。組織が拡大するのは業務が増えるからではなく、組織そのものが人員を増やすメカニズムを内包しているからだと言うのである。▼これはより一般的に「資源は利用可能な分だけ使われてしまう」とも解釈できる。あればあるだけ使いたいのが人の心情、狭義のパーキンソンの法則だ。「組織は瑣末な事柄に不釣合いなほど重点を置く」という自転車置き場の議論と呼ばれる現象は、こうした心情の結果として機械的に膨張したリソースをなんとかして使い切ろうとする努力に他ならないのである。
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