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人は完成したものよりも未完成のものをよく覚えている。このような理論をツァイガルニク効果という。心理学者ツァイガルニクが、目標が達成されていない課題についての記憶は、達成された課題についての記憶よりも残りやすいことを実験的に示したものだ。カフェのウェイターが、注文された大量の品物について、それを客に出すまでは正確に覚えているのに、品物を出した途端なぜか忘れてしまうことから思いついたという。▼夏休みの宿題など、終わり頃に手をつけている問題は、敢えて解き切らないで残しておくと、次の日に取り掛かりやすかったりする。あるいは昨日は思いつかなかった解法がぱっと思いついたりする。研究もそうだ。何かを埋めよう、やり遂げようというしているとき、人の緊張感は高まる。その緊張感の高まりが、記憶力の強化である。余白の部分に気を留めるようにすると、頭はその問題について勝手に後ろで考えてくれるのだ。便利に出来ている。
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