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計画は決してスムーズに進まない。規模が巨大になればなるほどそうだ。何度かプロジェクトを経験した結果、もはや起こること自体は不測ではない「不測の事態」に懲りている人なら、事件の生じることはあらかじめ計画の中へ織り込んでおく。こうした予防策はコンティンジェンシープランと呼ばれる。「何事も余裕を持って」という言葉は、不測の事態に「バッファ」をあてがっておくという、緩やかに記述された汎用のコンティンジェンシープランとも言える。▼エンパイアステートビルの建造計画では、すべてのトラックの移動時間は通常の想定よりも15分長めに取られていたそうだ。これなどはバッファが効果的に機能した好例である。余裕の取り方は計画によって様々だが、上の例のような、時間と共に被害が拡大する逐次プロセスに対しては、まとめて余裕の時間を見積もるよりも出来るだけその場で被害を食い止めるバッファ式のやり方が適していると言えるだろう。
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