400
Post/Edit Page
「三分の一の法則」はデザインの汎用的な指針として重宝されている。私もパワーポイントでマスタースライドをつくるときなど、決めあぐねたらまずグリッドを表示して、画面を縦横に三分割する線が作る四つの交差点に、なにか目を引くワンポイントを置いてみることにしている。そこから全体のデザインを決めていくと、調和の取れたものになることが多い。▼三分の一、つまり1:2には、対比構造が「刺なく」浮き彫りになるという魅力がある。同じ対比でも1:1はもっとうるさい。平等に並べられたふたつの空間が対比されている、その構図自体に何か意味があるかのような印象を与えてしまう。それぞれの持つ味や意味にも頭がいかない。喧嘩している二人を見れば、何故喧嘩しているのかが気になってしまうようなものである。それに比べれば1:2は遥かに静かな対比だ。主人とその従者を見るような、落ちついた雰囲気が漂う。安定感抜群の汎用的構図なのである。
pass:
Draft