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本好きと一緒に本屋へ行くと、本棚のまわりをぐるぐる廻りながら、しばしば積読の話になる。この本は買ったけど読んでない、そういえばあれも置きっ放しだ……云々。私は学生の頃まで積読というものを作らない人だったが、社会人になって金銭的に余裕ができるにつれ少しずつ積まれてきたように思う。積読は贅沢なのだ。▼しばらく購入しない時期をもうけて消化しよう、などと心に決めても財布が許せば欲しいものは買ってしまうのが自堕落な人間の典型というもので、そういう典型に類する人は無限に存在する「読みたい本」を永遠に買いつづけることになるだろう。それはそれで幸せなことだが、手に入れてしまうことで満足し、かえって中身に興味を失うようでは困る。「書物を買いもとめるのは結構なことであろう。ただしついでにそれを読む時間も、買いもとめることができればである。しかし多くの場合、我々は書物の購入と、その内容の獲得とを混同している。」
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