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新人が皆で分担する棚卸しの作業を、ついにやらないことになったチームがある。もっとも暇なチームである。彼らの何十倍も忙しい中、残業・休日をあててまで棚卸し作業をしている人もいるのだ。表向き笑い話に拵えてはいるものの、その実、同期からの反感は甚だしい。どうしてこんなことになったか。▼きっかけは些細なことで、棚卸しの取りまとめ役が「まずは明日までに」と振った作業をやらなかった。本締切りは来週だし、自分たちは暇だからいつでもできると高をくくっていたらしい。それが翌日、プロジェクトの仕様が急変し、ちょうど棚卸しの期間だけ忙しくなった。そうして彼らのチームの上司が自分たちのメンバーを棚卸しに使うなと言い出した。取りまとめも新人、上司に出られては退がるしかない。こんな顛末である。同期に頼まれた雑務をたった一日蔑ろにしたばかりに、名誉挽回の機会もなくとんだ不評を買うことになる。不測の事態の恐ろしさである。
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