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芸術と体系という言葉はどうも似合わない。似合わないといっても、芸術を体系的に論じたり解釈したりすることが悪いわけじゃない。ただ解剖学が無闇に流行り出したとき、芸術に端を発したブームは必ず廃れる。体系化という言葉が興味もないのに耳へ入ってくるようになったら警鐘だ。そこにはもう健全な創作の風土はない。代わりにリバースエンジニアリングの幻想が致命的に蔓延っている。▼世阿弥は言う、花の美しさというものがあるのではない、美しい花があるのだと。その通りだ。しかし美しい花の美しい所以を分析していくと、きっといろんなものが見つかる。見つかって大喜びする。そうして素晴らしいものがを見たり聞いたり、経験したり直感したりして、得々とするようになる。傑作究め尽くしたり。けれども集めたピースをいくら貼りあわせてみても、なぜか傑作にならない。沈黙する。そうしてただ沈黙するのも格好が悪いから、色んなことをしゃべりだす。
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