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「或る楽句の上方音部と下方音部の間に、中間のオクターブが充填されずに大きな距離が空けられることは非常に稀である。ただしその結果生じる不思議で異常な音強が、幻想的な効果のために利用されることは出来る。」▼音楽的なこと以外の着想から音楽を縛ろうとすると、しばしばどうしても定石を守れない場面に出くわす。そういうとき上のような「但し書き」は助けになる。どうしても空いてしまう中間部なら、工夫次第で効果的に出来ないか。やってることはいつも通りだ。制約条件が人にものを考えさせる。▼上のようなリムスキーの金言集も、自分に縁があるとは思われずながら律儀にメモしておいた甲斐あって、このところ読み返す分には役に立っている。知識として眺めているのと、実用のためにヒントを探すのでは、受け取り方も違うものだ。違うものだとわかっていても、なお違うものである。心に響いたら、まず残してみる。考えるのは、あとで考えればいい。
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