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農民が圧政に耐えかねて嘆願書を出せば、たいていの場合、君主はそれを反逆と見なして責任者を処罰しただろう。ところで嘆願書に大量の署名がある場合には誰を処罰したのだろうか。とんでもない暴君であれば全員皆殺しにしたかもしれない。しかし多くの場合は数名の「リストの上の方に名前があるもの」が主犯格として処分された。こうなると嘆願に参加する農民としても、できれば上から十人には入りたくないと考える。▼そこで彼らの考え出した方法は、署名をぐるりと円状にしたリボンに書き連ねることだった。こうすれば「主犯格」はいなくなり、人数に関わらず全員を平等に裁くしかないはずである。やがてフランス語の「リボン」は訛ってロビンとなり、処理や責任を平等に分散して何かを行う方法のことを、現在ではラウンドロビン方式というようになった。たとえば音の切り替えを譜面から判断して内部的に行っている音源は、ラウンドロビン式の音源と言える。
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