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フランスの社会学者ロジェ・カイヨワは、著書『遊びと人間』で遊びのカテゴリを四種類に大別している。競争(アゴン)、偶然(アレア)、模擬(ミミクリ)、目眩(イリンクス)である。▼彼曰く、遊びに内在しているこれらの要素に人は熱中する性質があるという。かけっこでいちばんになることだけが目標の少年は「競争」に、明けても暮れても賭け事のギャンブルジャンキーは「偶然」に、休日のお出掛けは演劇か映画と決まっているお姉さん方は「模擬」に、スピード狂いのドライブ後はダンスホールが根城のお兄さん方は「目眩」に、それぞれ夢中になっているのだ。▼以前、オンラインゲームはこれらの四要素をすべて兼ね備えているなと思ったことがある。最強を目指してレベルアップを他人と競い、ときどきの幸運を心待ちにしながら、ゲームのキャラクターになりきって、仮想世界の中を夢見心地で冒険する。なるほど、だからあれほど中毒性が高いのかもしれぬ。
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