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夕方近く、机に紙カップを山と積んでいる人がいる。毎月給料日はコーヒーやココアの販売機がすべて無料になるのだ。それにしても六、七杯は飲んでいるだろうか。七百円浮かした計算だろうが、私なら七杯は頼まれても飲みたくない。よほどカフェインが好きなのだろう、本人は嬉々としている。▼最近の研究で、カフェインを嗜好するかどうかは「CYP1A2」と「AHR」というふたつの特異的な遺伝子によって決まることが明らかになった。発表したのは米国立癌研究所。これらの遺伝子に「高消費」遺伝型を持つ人は、「低消費」遺伝型の人に比べて平均で一日あたりコーヒー1/3杯分カフェインの摂取量が多かったという。▼喫煙やアルコールの消費が遺伝子と関係していることは以前から指摘されていたが、カフェイン消費に関連する遺伝子は今回の研究ではじめて同定されたようだ。嗜好が遺伝子レベルで説明されていくのは怖くもあるが、医療応用の期待も高い。
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