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原油価格の高騰、欧米失業率の増加、そして東日本大震災による影響。「強烈な変化に晒されたことで経営環境が悪化し――」云々。多くの企業は無念にも平成23年3月期決算短信をこんな頭語で始めている。報告内容は通年赤字だ。減収、減益。来年はかくかくしかじかの戦略で黒字に転ずる見込みである、と草々。▼我が社と業界各社の財務諸表を見ていると、売上高は落ち、販管費は減少し、なんとか例年通りの営業利益を保ちつつ、経常利益が減少して、純利益は若干落ち込むという、ある程度共通した形が見えてくる。もちろん上手くいかなかったところは営業利益もガタ落ちで大赤字にはなっているが、業界人が危惧するほど全滅気味でもない。▼危ない、となると販管費が下がる。この数字が直接純利益を救う。コストカットの雄叫びが有事の業界に鳴り渡るのも無理はない。不況は耐える時期。信じて株だか株主だかを守りつつ、大ヒットの兎を待つ。今年はどうなる。
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