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眼鏡屋が他店の商品でも眼鏡の調整をしてくれるように、無料・有料の別はあれど、貴金属・アクセサリーのお店でも指輪類の「お直し」をするところがある。そのときお客様から大切な指輪を預かることになるわけだが、バイトの店員などに預かりの作業をさせるとき、ひとつ特別な注意が要るのだという。「誰から何を預かったということを紙に……」「ちゃんと記録しておく?」「書いちゃダメだってこと。」▼たとえば何々様からサファイアお預かり、とこう書いたとする。さてその何々様が受け取りに来て、預かった宝石を渡すと「これはサファイアじゃないわ」と言い出した。鑑定してみるとただの青い石である。私はたしかにサファイアを預けたのに――記録にもあるでしょう――石ころを返して寄越した、とんでもない店だ。こういう話である。外国などでよくある詐欺の手口なのだそうだ。だから「何々様より青石お預かり。」これでよい。確証のないことは書かない。
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