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私の人工知能研究を本格的に引き継いで、目下論文執筆中の学生がいるらしい。夏恒例の研究室OB会を兼ねた集会へ、残業後の深夜電車で家とは真逆の大学まで漕ぎ着けて、教授と懐かしい話をしつつ、当の学生と会って話をしてみた。▼人工知能研究は変態中の変態でなければ務まらないというのが教授の変わらぬ持論だが――私のことはひとまず置いておこう――その点、充分及第していると感じた。変態というのは言いようで、やるべきことが基礎研究の部類だから、工学系研究にありがちな「何に使えるだろう」という視点をあまり早くに持ちすぎる人には不向きということだ。脳とは何だろう、知能とはなんだろう、そういうことを年がら年中悩みつづけて卒論や修論が不安にならない飄々さ、よく言えば胆力がいる。▼自然言語系というから言語解析に偏りがちにならないか心配もあるが、基礎固めはコーパスの豊富な言語まわりでやったほうが、習熟は速いかもしれない。
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