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着想や雑学を詰め込んだメモ帳も宝の山には違いないが、完成された過去の自分の作品は宝物庫である。宝物庫だからといって宝物ばかりしまってあるわけではないのだが、物置の整理がてらときどき訪れてみるといいことがある。ビギナーズラックが引き当てた偶然の賜物も、改めて調理し直すと化けることがしばしばだ。▼数年を越えてさらに古い作品には共通して言えることがひとつある。素晴らしいパーツなら稀には見つかるのだが、全体としてのクオリティが低いのだ。要するに、コーディネート力が足りていない。ここまでがどういう流れだったか、次に何を配するべきか、どのシーンをもういちど読みたくなるか、どの音をもういちど聴きたくなるか……。こういうことは完成品をいくつか仕上げてみないとなかなか意識に登らないものだ。そういう佳句や名和音を拾い上げて、素敵な流れのうちに蘇らせてあげるのが、過去の自分に学びつつ進歩するということでもある。
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