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何か険しく新しいことをはじめるには、関連する道の専門家から意見を収集することが欠かせない。しかし、ここで早くも間違えることがある。収集すべきは「意見」であって、「事実」ではない。事実の収集なら、専門家を俟つまでもないだろう。▼専門家が専門家たる所以は、ある現場に対して即座に独自の意見を持つことができるからだ。「こんな判断が望ましいのではないか」「これは〜がもっとも大きなリスクになりそうだ」「ここに大きなチャンスがありそうだ」それが出来なければ、彼は専門家ではない。過去の出来事を喋りつづける「専門家まがい」である。▼そもそも事実とは、ある確固とした意見のもとに現状を眺めたとき、はじめて獲得し得るものだ。こちらの態度も決まらぬうちに何の事実もありはしない。専門家を集めてまずやらなければならないのは、誰の意見に従うべきかを決定することである。その前に架空の「事実」など分析しようとしてはいけない。
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