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二次元で考えてみよう。半径1の円の体積、即ち面積はπ、その円に外接する正方形の面積は4である。三次元ではどうか。半径1の球の体積は3π/4、その球に外接する立方体の体積は8になる。▼どんな次元でも、中心からの距離が等しい点の集合である「球」や、(±1,±1,...,±1,)を頂点として距離2の点同士を線で結んだ「立方体」を定義できる。それぞれ超球、超立方体と言う名がある。▼敢えて二次元の面積を体積と書いたように、どの超球、超立方体にも体積がある。興味深いのは、この超球/超立方体の体積比が次元の増加と共に減少していくことだ。二次元で約0.8であった比は、三次元では約0.5まで落ちている。この比は無限に減少していき、∞次元では0になる。つまり超高次元世界では、ほとんどの単位空間内の点は「端っこ」にあるのだ。単位空間を格子状にサンプリングする場合、この性質は非常に厄介である。いわゆる「次元の呪い」である。
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