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胡散臭い表題には違いないが、たとえば「サラリーマンが十分な副収入を得る方法」というそこそこ信頼できる講座があるとする。面白いことに、この講座に応募してくる人の八割近くはサラリーマンではなく、起業家や経営者なのだそうだ。会社に仕えて賃金を得るという発想の外に実収入を求めている層が、そういう金の匂いに釣られてくるという、考えてみれば当たり前の話だが、なんとも皮肉な様相を呈している。▼ただ、これをもってサラリーマンは脳天気であり危機感がない、などと表現するには当たるまい。この話を紹介した人は残念ながらそう断じているが、危機感がないのは失敗のケースに目を瞑り、一攫千金を夢みて飛び出す若手起業家の方かもしれないのである。危機感に対処するプランの建て方が違うだけだ。脱サラ目指して二足草鞋に掴まんとする「副収入」と、一心に働き昇格昇給を試みる両道を天秤にかけたら、大半は後者に傾くというだけのことである。
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