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仕事では数字ばかり見て、通勤では洋雑誌ばかり見て、あとは僅かにアニメをみたり動画を見たりと映像ばかり、私生活から日本語の活字が消えつつあるのを危惧している。書いている方がはるかに多い。吸収量が足りぬ。といって、焦り何かを読もうとしても身にならないのが活字というものの厄介な性質でもある。▼なんでも読んでみれば得になるものさ、と悠長なことが言えるのは、機会損失を無視できる時だけだ。貴重な時間に値する書物がどこにあるか――こういう視点で探しだすと、しかし、なにひとつ読めなくなるから参る。改めて、世にくだらぬ書物のあまりに多いことを知るのだ。▼書物は人間の呪いである、とベンジャミン=ディズレーリは言う。「現存する書物の90%はくだらぬものであり、気のきいた書物は、そのくだらなさを論破するもの」に過ぎないからだ。「人間にふりかかった最大の不幸は印刷の発明である。」ただし皮肉屋の言なので割引はしたい。
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