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たとえばこういう計画を立てたとしよう。残業して貯金して、とにかくなんとか二百万円を貯める。その二百万を元手にギャンブルをして千五百万にする。千五百万を留学費に充てて海外で経営学修士を取ろう。さて、人はなんというか。ほとんどの人が苦笑するだろう。「なんていい加減な、荒唐無稽な計画だ。」「どうしてそう思う?」「肝心のところが運頼みじゃないか。」▼こうした人々がふだんは口々に、人生肝心なのは運なのだと威張っているから面白い。アンビバレントな主張はたいてい反射から来るものだ。この計画を無批判に笑う人は、あまり長期的な計画を立てたことのない人である。実現が困難な事柄に対する長期の計画で重要なのは、目標が明確であること、目標に近づく手順になっていること、次の一歩に手が届くこと、実はそれだけなのだ。二百万貯めたとき、改めて計画を立て直すという選択の出来る人にとって、冒頭の計画は荒唐無稽でもなんでもない。
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