400
Post/Edit Page
「行くぞ!」「頑張れ!」日本語で自他を奮い立たせるとき、大抵このあたりの言葉が選ばれる。行こうでも進めでも、バリエーションはたくさんあるだろう。ところで英語なら何がふさわしいか。たとえばそれは「GO!」ではないだろうか。▼日本語なら三音節以上を必要とするところを、GOの力強い一音で前向きの推進力が得られるところに、向こうの国の大胆さや、無謀さや、力強さを感じるのである。連呼できるところも窮地は力で切り抜けようというスタイルに近い。日本語なら「せっ!せっ!」というような掛け声や囃子言葉が、とうとう標準語の檄となるには至らなかったところに、独特の精神が関与している気がする。▼このごろは自分への励ましに長い理屈や言葉をかけなくなった。ただ「GO!」と一声心のなかで、そうして奮い立つことが増えた。そのことにふと気がついてこんなことを考えながら、終電の遅延アナウンスが響く横浜駅の壁沿いを歩いていた。
pass:
Draft