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ニートになって気づいたことは何か、という問いに対する答えに「何も忙しくないのに時間がないと感じる」というものがよく聞かれるという。これを聞いたとき、どういう心理だろう、と首を傾げた。だらだら過ごしていたら一日が速く過ぎていくのではないかという月並みな想像とは、どうも違う表現である。▼忙しいときも経験したことのある人に言わせると「信じられないかもしれないが、ほんとうに忙しかったときと同じように、何をするにも時間が足りないと感じる」のだそうだ。そんな馬鹿な、一日中やることがなければなんだって出来るじゃないか、例えば今すぐにでも……こう考えるのは外で見ている人だけである。彼の世界で刻んでいる時計は、外の世界とは違う時計なのだ。▼絶対時間というものは案外信頼できないリソースの単位である。ついつい騙されがちなことだが、何時間かけたか、何日かかったか、何年費やしたかは、何事の本質にもそれほど迫らない。
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