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見覚えのない英文の広告が二通、郵便受けに紛れ込んでいた。ひとつは経営者のための短期集中講座の勧誘。イリノイ州で開催とある時点で日本も日本の我が家へ送りつけてくるのはどうかと思うが、授業料も数週間で云万ドルと法外である。さすがは「経営者のための」講座だ。▼もうひとつは最近創刊したビジネス雑誌の購読を八割引きで提供するというオファーである。姉妹雑誌を定期購読している特典らしいが、年間五十冊で正規価格五万円のところを一万円に、とこう書かれるとなかなか魅力的である。諭吉一枚で五十冊なら悪くない、とついつい捨てずに置いた。相手の思惑通りで悔しい気もする。▼この広告に限らないが、英語圏で割引のときに使われる常套句の「Your Price」は非常によい表現だと思う。今だけの特別価格などと言われても胡散臭いばかりだが、あなたの価格と言われると、どうやら他人より自分が得できそうだという邪な優越感が立ち上がるのである。
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