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そういう夢を見ることもあるのか、と思うような面白い夢を見た。内容はさして面白くもないが、あんな世界でも夢の中では現実と信じている自分の心理が、振り返るにつけなんとも可笑しくなる。▼意識は何もない平原の真ん中で始まる。岩場と山を除けば、視界はぐるりと地平線。よくある原始時代のイメージよりひどい何も無さだ。それでも、生きていくためには食糧や道具の材料を手に入れなければならない。「開始点」を覚えて何かありそうな方へ動き出す。太陽が照りつけている、と思えば月が出る。▼不思議なことにはどうやらこの世界、移動距離と時間経過が完全に等価らしい。ゆっくり歩くことも、急いで走ることもできない。あそこへ行くまで、こんなに時間がかかってしまうのか。戻るのは間に合うだろうか。そんなことばかり考えている。ときどき他人に出会う。物を交換したりする。延々、ただ探索の旅が続く……私には何の夢か、もうはっきりわかっている。
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