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理屈と感情のジレンマに苦しんだとき、理屈が感情に勝つ人と、逆な人と、どちらでもない人がいる。理屈勝ちな人は感情を御する手段を理屈で考え、その答えが合理的なら身体を鞭打ってでも行動しようとする。感情勝ちな人は理屈の忠告を不自然な物と見なして撥ね付け、じっと坐して気持ちの整理を試みる。本当にそれが自分に適したやり方なら、どちらを選んでも上手くいくだろう。取り残されるのは「どちらでもない人」だ。▼彼らは真にジレンマを苦しむ種族である。感情が理屈で抑えつけられるときはそれを暴力的で窮屈に感じ、逆のときは感情を無根拠で信頼できないものと見なす。理屈を言う人は理屈でなんでも解決できると信じている堅物に見え、感情を語る人は深い思慮もなく無責任なことを言ういい加減な奴に見える。疑心暗鬼ここに極まれり、というわけだ。沼から抜け出すには、腹を括って「どちらか勝ち」になるしかない。ビュリダンのロバは飢えて死ぬ。
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