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明日は休みを頂いているので、今年度の営業は本日で終了となる。二月に若干のインターバルを挟んだとはいえ、最終日にまたも深夜の風に吹かれて帰路を行くと、今年はまるごとこんな年だった……と思えてきてよろしくない。今日に限って陽が落ちてもなまぬるい風が何かを暗示しているようだ。何かよくないことの前触れのようだ。現実には、そう感じる心だけが「何かよくない」実体である。▼悪夢を見ている人間に、その悪夢は幻だよと諭すことの無意味さは、みな頭で理解していても、なかなか身に染みてはわからないものだ。なにしろ喉元過ぎればなんとやらで、諭す頃には自らの悪夢の記憶は風化しているものだから、ありもしない幻覚を創りだして苦しんでいるなど自分で自分の首を締めているようにしか見えぬ。その手を離せばいいのでは?――そうだね。けれども風は止まないので、指は食い込んでいくばかり。剥がそうとする努力に全て抵抗する知恵の輪である。
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