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同じ綿100%でもなぜ安物はすぐよれよれになるのか。質が悪いからだよ、と答えたくなるが、それでは質の悪い綿とは何なのか。質が悪いとなぜよれよれになるのか。なぜほつれてくるのか。▼シンプルな回答は、綿の「長さの違い」である。安い綿は短い。短いということは、長く着ているうちにやがて擦れて解けてくる。その解けたものが毛羽立ちになり毛玉になるというわけだ。したがって繊維そのものが長ければ長いほど、編まれた洋服も経年劣化しにくいということになる。▼このように長さが品質に直結するため、綿はその平均長さに応じて最高級の「超長繊維綿(平均35mm以上)」以下、長繊維、中長繊維、中繊維、短繊維(平均21mm以下)と五段階にランク付けされている。ペルーで栽培されている「ピマコットン」なども超長繊維綿に属する品だ。あまりにも肌触りが違うため、いちど体験するとふつうの綿は着られなくなるとさえ言う。贅沢な話である。
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