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「自我こそが芸術家の素養として最も重要なものなのです。たとえそれに基づいて間違いを犯したとしても、その間違いはある意味で、絶対的に正しいのです。」▼グレン・グールドの演奏は恐ろしく個性的だ。悲愴に唖然とし、月光に面喰らい、熱情は聞いていて息が出来なかった。どれも「こんな演奏がありうるのか」と耳を疑うほどである。耳を疑いながら、素晴らしいかどうかわからないが、少なくとも私には周波数が非常に合うと感じた。分析は出来ない。ただ「わかる」という直感。態度が好きだという感覚。小林秀雄に対して抱いている印象に近い。▼全作品集ではないので、ワルトシュタインもハンマークラヴィーアも収録されていないのは残念だった。後者は別売りのCDがあるのでいずれ買うことになるだろう。前者は別売りも見当たらないが、ルービンシュタインの全集にワルトシュタインを見つけたので、また残業地獄の折にでも手に入れてみたい気はしている。
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