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二十七度。本格的に暑くなってきた。出勤に上着は要らない。夜はシャツ一枚でも汗が出る。扇風機が欲しい。布団はそろそろ薄手のものでいい。遊歩道には虫が増えてきた。あまり嬉しくない夏の風物詩。▼蒸し暑い夜を押しての新人歓迎会は、定番のビュッフェで楽しく飲んだ。会食の後、ふらりと訪れた二次会の飲み屋は、百円で買えそうな安いトルティアチップスのお通しが一皿二千円。見た目はふつうの飲み屋ながら、なかなかのボッタクリである。偉い人がみんな払った。これだから偉い人は偉い。▼ぐでんぐでんの先輩に別れを告げて、方面の違う私は電車にひとり。もう五十回は聞いたグールドの熱情を聞きながら鈍行に揺られていく。ぬるい空気。空いていく座席。眠くなる頭。それでも不思議なもので、降りるべき駅につくと半睡でも足はちゃんとホームに降りている。遊歩道からのぞく街路の、ナトリウムランプに照らされた橙色の空間が、なんだか懐かしかった。
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