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先日の披露宴会場で、手洗いに行ったとき、「紳士用」の表記が桃色だったことを覚えている。しばらく入室をためらったくらい、それは見事なピンクのフォントであった。紳士用、と黙読してからそっと扉を開ける。見慣れた男子用の光景が見えたときには、思わずほっとした。▼変わって今日、寿司屋で湯の注ぎ口に警告文が書かれているのを見た。緑色の地に白のくり抜きで「触るな、火傷の恐れあり」とある。ふと顔を上げると、回転するレーンの近くにも警告がひとつ、こちらは白地に緑文字で「触るな、怪我の恐れあり」と書かれている。統一感も、緊張感もない色彩。眉をひそめた。▼どこであれ、なんであれ、色彩が正しく使われていないと、文章の意味するところはピンと来ない。カラーインフォメーションの大切さが改めて身に沁みた。しかし、披露宴の手洗いについては、色打掛にも青はあるので忌み色ということもなかろうが、さて、どうして桃色なのだろうか。
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