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ノイローゼ、うつ病、自殺。紙面には毎日、就職活動の厳しい現実が絶えない。四月、五月の激戦期が過ぎて、いまちょうどそんな時期だ。つらい人は、つらい。生きていく分にはなんとでもなる、何も死ぬことはないだろう――というのは健全な傍観者の無責任な感想に過ぎぬ。▼面接での罵倒。不採用の連続。くすんでいく自己像。就職というまっとうと思われていた道が、いまや命さえ脅かしている。こんなことなら、「俺はアーティストで食っていく」と夢を追いつつ人生を満喫している人の方が、成否はともかく心は安全に思えてくる。けれどもそうは簡単に逃避できない。またひとつ、葛藤が増える。▼安らぎの度合いは希望の輝きで決まる。どこもかしこも希望が煤けていると、何をしても癒されない。暗くなる。いちど暗い道へ入り込んだ人間には厳しい社会だ。今日も暗闇の中で嘆く人々に、誰かが明るいところから、よくまわりを見て考えないからだと説教している。
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