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作文の良し悪しは大別してふたつある。文章が拙い。内容が拙い。▼たとえば誤字脱字が多い、これは文章の拙さだが、文法的に粗はなくても、言葉選びがよろしくない、読みやすいリズムがない、語彙が著しく乏しいなど、このあたりもまた文章の拙さと言える。要するに「止まる文章」だ。眼が止まる、耳が止まる、頭が止まる。こういう文章は、まちがいなく読みにくい。▼一方、内容が拙いというのは、文章の巧さに関わらず中身がつまらないのを言う。これはとても赤ペンでは添削のしようがない。曖昧で、難解で、具体性がなく、主張もなく、笑いどころもなければ、新しい発見もない。興味を惹かないどころか、読んで損したとさえ思えるような面白くなさ。筆者の体験に根ざしていない文章は得てしてこうなりがちだ。これも作文の悪である。習作でも避けるべき悪である。両輪並んでようやく良し。練習なら中身はどうでもよいという感覚では、作文の力は磨かれない。
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