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神保町で洋書を買う。小説数冊に、貴重な建築の書籍も仕入れた。買いたい本は山ほどあるが資金は小粒なので、選んで買わなければならない。その制約が楽しいと言えばそうかもしれないが、残してきた本たちが売れずに待っていてくれるかどうか、不安になる。一冊、こんなことがあった。▼地下の建築本コーナーに、ミース・ファン・デル・ローエの講義本があったので、昼頃、一章を立ち読みした。その後、他の店をぶらぶらしてから夕方前にふたたび訪れると、なんとその本だけがすっぽりないのである。棚の隅、いかにも売れなさそうな薄い本。他の配置はそっくりそのまま。いったい誰が買っていったのだろう。▼「ミースの講義本、売れちゃったんですか。」店員に聞いてみると、今日は売れていないという。まさか盗まれたか。店員と一緒になって慌てたが、なんのことはない、別の目立たない場所にもどされていただけだった。せっかくなので、これも購入してきた。
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