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産業革命と工業化は、食を生産する直接の手段である「農業」の時間を大幅に短縮することで、人類全体に膨大な余暇を提供した。工業化以後の発明や進化命は、その余暇を利用して人々が考えたり試したりした結果生まれたものである。第二次産業革命も然り。言わば人は暇になることで、新たなイノベーションを起こしてきたのだ。そうして、そのイノベーションが再び余暇を生み出したとき、革命は次の段階へと進む。▼情報革命は間違いなく、人類に大量の余暇をもたらした。しかし、この現象が第三次産業革命と呼ばれるためには、情報革命はその影響をビットの世界だけでなく、アトムの世界――物質と物流の世界――にもたらされなければならない、とクリス・アンダーソンは指摘している。余暇が生み出された「だけ」の状態では、産業の革命とは呼ばれないのだ。情報技術による製造の飛躍は、まだ始まっていない。それは、まさにこれから始まるトレンドなのである。
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