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近年指折りの「極悪」に数えられた隣のプロジェクトも、来週中にはようやく決着を迎える。未曾有の物量をありえないスケジュールに詰め込んで、仕様は変更に次ぐ変更。決めない指揮官と、反抗的な実働部隊の織り成す泥沼の人間関係。立ち寄ると瘴気が目に見えるような空間だった。凄惨な光景。明日は我が身かもしれないが、今はおつかれさまと声をかけるくらいしか出来ない。近々、数人は辞める人が出るだろう。▼緊縮財政の最中で効率を追い求めると、究極的には「育てるくらいなら使い潰した方が効率的」という局所解にたどり着く。潰される方も他に行き場がないので、体力の続く限りは文字通り「身を粉にして」働かざるを得ない。やがてそういう状況に慣れてくると、過酷な環境の生き残りはいずれ精兵になるさ、という無根拠な楽観主義が古株のあいだでまかり通るようになる。老朽という言葉がこれほど似合う出来事もない。その片鱗を見て、危機感を覚えた。
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