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クラブ・ミュージックの本を読んでいる。教習本ではなく、歴史や特徴を軽くまとめた入門書のようなものだ。成り立ち、進化の過程、生まれた名盤の数々、そして現在の姿。リフやオケなど、知らない言葉がたくさん出てくるので面白い。素材を波形ごと切り貼りして、ときには元素材をそのまま皿に置くことも許されるような、コラージュの世界独特の感覚も新鮮だ。なるほどと思うことがたくさんある。▼わけても、クラブで多用されるという「平行移動によるコード展開」の生い立ちが興味深い。和音の音程間隔を変えずに音の高さだけを動かしていくバッキングはよくあるが、これはもともと、サンプリングする音源中で種々の楽器が奏でる和音を「そのまま」チョップして基音にし、ピッチをずらしてコード展開に利用したのがはしりだそうだ。ただ和音の音階を変えるのとは違い、音程を上下する過程で波形が拡縮されるため音色が変わって、不思議な効果を醸すのである。
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