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ずらりとランク「A」がならんだ壮観な成績表に、最低から数えて二番目の不名誉極まりない「D」がひとつ。去年は「C」だった。事態はさらに悪化しているらしい。試験の名前は健康診断。落第したのは視力である。▼矯正して0.1、おまけされて0.2。近いところばかり見ていられる仕事だからいいが、画面から離れてコードを追うとしばしばつらくなる。これ以上強い眼鏡の度もあまりなくなってきたが、さすがにそろそろ変えなければならない。▼そういうわけで今年の冬は、大きい買い物をすると決めていた。身に付けるものにこだわりはしないが、眼鏡だけはいい品が欲しいと思う。服とは感覚がまるで違うのだ。ファッションではない。これなくしては生活できぬ大切な体の一部である。子どものころ、左肘を骨折したときはえらい苦労したが、もしも同じだけの回復期間を要するなら、眼鏡のフレームを折るほうが、腕の骨を折るより困るかもしれないとさえ思う。
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