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キーボードやパッドのような機器からMIDI信号が入力され、オーディオドライバを経由して制作環境の音源処理やエフェクトを通過し、再びドライバを経由して再生機器から出力される。このリクエストから応答までの一連の処理にかかる所要時間を「レイテンシ」と言う。潜在、潜伏、ひいては隠れている待ち時間を指すようになった英単語、Latencyに由来する専門用語である。▼一般に、オーディオの世界では、レイテンシは短ければ短いほど良い。入力を演奏、出力を音とすれば、レイテンシ「ゼロ」でようやく現実の楽器演奏と同じ状態である。実際、その感度はかなりシビアで、いかなる楽器でも100ミリ秒以上の遅延は生理的に耐えがたい。ピアノなどの鍵盤系は20ミリ秒でも相当の違和感を覚える。8ミリ秒以下でようやく許容できるレベルだ。そうして、この数値はIFとCPUの性能に依存する。到達しえないゼロへ。オーディオ界に投資が尽きない所以である。
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