400
Post/Edit Page
期待・予想・裏切りは展開を形づくる重要な要素である。しかし「予想は裏切り期待には応えよ」と口先では唱えていても、何をどうしたものやら、実際に作品へ反映するのは難しい。そこで前述の名言とともに「2.5」という数字を覚えておこう。期待・予想・裏切りの構造を瞬時に生み出す魔法のレシピである。▼人は欲張りなもので、素敵なフレーズは素直にもういちど聴きたい/見たいと思う。純粋な反復への期待である。この期待に応えるのは至極簡単、形を変えてフレーズを繰り返せばいい。さて、繰り返すと今度は予想が成立する。もういちど来るだろう――ここで、その予想を裏切る。繰り返したように見せかけて違うことをするのだ。「2.5回繰り返す」のである。この単純な行為には期待・予想・裏切りの全てが内包されている。反復する内容さえ期待に値するものなら、それだけで展開が成立するのだ。有名なトルコ行進曲のメロディなど思い起こしてみよう。
pass:
Draft