400
Post/Edit Page
主人公や彼に関わる人物たち、あるいは敵対者など、物語の登場人物にとっては重要極まりないキーアイテムだが、作品の構成上は他のものに置き換え可能であり「それがそれであること」に特別な意味のない要素を「マクガフィン」と言う。サスペンス映画で有名なアルフレッド・ヒッチコックが、自身の映画作品を説明する際によく用いている。▼彼が言うように、泥棒が盗み出すものはネックレスでなくてもいいし、スパイが狙うものは機密文書でなくてもよい。そうしたものはマクガフィンであり、いくらでも置換の効くものだから、細部の描写にこだわるべきではない、というのである。▼マクガフィンの考え方は「細部にこだわるべきか否か」というありがちな議論にケリをつけるとき効果的だ。細部と一括りにするのではなく、それが作品の構成上置換できるものかどうかを把握してから作りこみの度合いを決めるのが正しい態度だろう。小説・楽曲にも同じことが言える。
pass:
Draft