400
Post/Edit Page
リテイリングの世界でオムニチャネルという単語が流行り出した。流行り出したと語るにはやや遅いが、何気なくクロールしたブログでも見かけるようになってきたあたり、目に触れる機会は格段に増えている。去年の急速なタブレット普及に合わせて、小売の対応がいよいよ本格化してきたと見ていいだろう。▼概念をひとことで表せば、焦点を商品から顧客に移したクロスチャネルの進化系である。何をいくらで、どこでいつ売るかという4Pではなく、ひとりの顧客というペルソナを重視する戦略。ここでは出来るだけ多くの人に、いつでもどこでも自分たちと関わってもらうための物語づくりが求められる。押し付けるのではない。参加してもらうのだ。▼フランク・ローズ『のめり込ませる技術』でもジャンルは違うが近いことが語られている。端末の進化にしたがい、行動の即時性と選択肢が増えるほど購買行動をめぐる物語は多様性を増す。今や主人公は「買う人」なのだ。
pass:
Draft