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人間の可聴範囲は20Hzから20kHzだが、年を取るにしたがい17kHz帯より高周波の音が聞こえなくなる。「聞こえにくく」なるのではなく「まったく聞こえなく」なる。こうした超高周波音をモスキート音という。▼数年ぶりに検査したら、私もやはり衰えたらしい、昔は検査用動画の上限値まで聞こえたが、今では17kHzも聞こえない。16kHzは明確に聞こえるのに、17kHzは完全な静寂というのがなんとも不気味である。人によっては14kHz帯も二十代で落ちるというから、まだマシな方だろうか。▼モスキート音はその性質ゆえしばしば推理物のトリックにも用いられるが、効果に個人差がある上、同じ人でも体調や時間帯で聞こえ方が変わるため、やや偶有的で粗末なネタと言える。この現象を有意義に使うなら、たとえばmp3やaacなど高周波帯をカットすることで容量を稼いでいる音楽ファイル形式について、大人向けの音楽ほど高周波帯の圧縮率を上げるという判断はどうだろうか。
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