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青春よりやや幼い時期、小学校のはじまりから終わりまで、私が情熱を傾けていた漫画と言えば、間違いなく『魔法陣グルグル』である。あまりにも好きすぎて、なけなしのお小遣いはほとんどぐるぐるのグッズやビデオに費やしていた。今でも特別な箱の中、大切にしまってある。▼『魔法陣グルグル2』の単行本を買う。絵柄、とくに表情のデフォルメの仕方など、ずいぶん変わってしまったが、根本的な表現のセンスは昔のままだ。それだけでも安心する。思い出補正の懐古厨にはなりたくない。前作前提の展開はやや駆け足にも感じるが、このテンポの良さもまた魅力である。▼グルグルの何が良いか、残り四行で語れる気はしないが、ひとつだけと言われたら――子供のような直球の、飾り気のないストレートな言葉が胸を打つ、その素敵な台詞の数々を挙げる。「勇者のあかしなんてなくていいよ。魔法も能力もなーんにも持たないで走る勇者様がいちばんドキドキするよ!」
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