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山口哲一氏の監修する『職業音楽家への道』をデスクの傍らに置いて、音楽とは何の縁もないオンラインプログラムの実装とバグ取りを進めている。読めるのはほとんど電車の中で、会社にいるとき開けるのは休憩時間のほんの数ページに過ぎないが、趣味の世界が近くにあるだけで少し安心するとでもいうべきか。ぬいぐるみでもフィギュアでも同じことだ。修羅場には癒やしが要る。▼内容については後日触れるとして、音楽にせよゲームにせよ近頃の書籍に思うのは、どうもこの手の「現場人のインタビューをたくさんまとめて監修した本」が増えたということだ。批判しているわけではない。いろんな人の意見を聞いてみたい人間としては嬉しいくらいだ。しかし同時に、この傾向には、ひとりの強烈な才能がアートを引っ張っていく時代ではなくなったことを切に感じさせるものがある。自分が、自分は、自分には――エゴも大切な資質だが、それだけではもう、生き残れない。
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