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同じ部署の、別のプロジェクトの同僚が、このごろご飯時となると、部屋を出たそのときから注文を待つあいだ、会社への帰路までほんとうに休みなく、四六時中チームメイトの愚痴をこぼしているので、「あまり仲間のヘイトスピーチをするもんじゃないよ。言う人の気分がいちばん暗くなるんじゃないか」と少し強く言うと、「たまには愚痴を言うのも大切だからさ」と言ってきた。この頻度、この密度をたまにと言い切る臆面のなさには感心するが、それにしてもこの応答は<禁じ手>である、と私は思う。▼「こどものしたことですから」という台詞が、被害を被った側が寛容な心で相手を許すときに使う物言いであって、けっして粗相をしでかしたこどもの親が吐くべき台詞ではないように、上述の台詞もまた、愚痴を言う人が、本当は言いたくないのに思わず言ってしまうことを気に病んでしまったとき、聴く側がかける言葉だろう。免罪符とは自分で発行するものではない。
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