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『キノの旅』というライトノベルがある。紹介風に言うのがためらわれるくらい、かなり名の知れ渡った名作だ。執筆は時雨沢恵一、イラストは黒星紅白こと飯塚武史。氏がイラスト全般を担当するゲーム『サモンナイト』シリーズには、私もここから入ったクチである。シミュレーションRPGをやるようになったのはそれからだ。▼加えて同作は、とにかく本を読まない学生だった私が、はじめて自分で活字を読もうと思って読んだ本でもある。これが楽しめたので、案外文字も面白いじゃないかと、それからも本に手を出すようになった。あらためて考えてみるとかなりの部分、今の私を導いている原点のような作品である。▼今でも覚えている。あのとき、ふだんは行かない有隣堂の小節コーナーで『キノの旅』1巻を手に取ったのは、紛れも無く表紙のキノが言いようなく可愛かったからでしかない。人間、何がきっかけでどんな道に進んでいくか、つくづくわからないものだ。
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