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色を表現するパラメータには「色相」「明度」「彩度」の3つがある。これらの値にしたがい色を空間上に配置したものが「色立体」と呼ばれる三次元の球だが、紙上の情報を扱うことに慣れた私たちの脳は、事物の分類に三次元を使うのはいささか苦手なので、できれば有用性を失わないよう二次元に落とし込みたい――そうして生まれた分類体系が、明度と彩度をひとつの属性「色調(トーン)」で表現する画期的な色マップ、PCCS表色系(ヒュートーンシステム)である。▼PCCS表色系の優れたところは、色調がそれぞれイメージワード(ブライト、ダル、ソフト、ビビッド等)を持っているおかげで、三次元のパラメータ群で表現される色よりも、その色がどんな特性を持つ色であるかを直感的に理解しやすいことだ。色相環が心理四原色に基づく配置のため、指定されたパラメータから色を脳内で復元しやすいのである。PCCSが配色デザインの基礎たる所以である。
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