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格に対して破格、様に対して異様、礼に対して無礼。定まり収まった権威に荒々しい未熟がぶつかることで新たな歴史は拓いていく。しかし破格にしろ異様にせよこれまで誰も挑戦していない方法で物事を試してみるには新たな「自由」がいる。ここが時代に縛られるところではあるが、思想的な禁忌禁則や素材・技術の不可能がひとつ覆されたところでいち早くその自由で遊んでみるアーリーアダプターたちが、九の失敗の上に一の成功を築いてきたのは間違いない。▼破格とは反抗心と好奇心の相の子であろう。どちらが欠けても格を破るのは難しい。だからこそ、長く権威側に馴染んで反抗の理由を欠き、好奇心も褪せはじめた「熟練者」にはなしがたい事業というわけだ。駆け出しの徒、多数派と折り合わぬ性分を歓迎すべし。けれども自分よりも新しいことに手が伸びていないなら、それはただの偏屈である。私は今、エンベロープがいじれるという自由に無頓着すぎると思う。
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