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満員電車に揺られながら考えた。人口過密な都会で生まれ育ち、はや中学時代から鮨詰めの電車で毎日通学してきた私のエルボーディスタンスは、果たしてちゃんと機能しているのだろうか。▼エドワード・ホールのプロクセミックス理論では、人が見知らぬ人間に対して嫌悪・排斥の感情を抱く密接距離は約45cm、すなわち肩から肘までの距離であると定義している。これがエルボーディスタンスである。さて、しかしどう考えても私や私の身のまわりにいる都会人たちは、来る日も来る日もこの縄張りに赤の他人を許して生きている。だからだろうか、私たちが嫌がるのは、なれなれしく肩を組んでくるようなフィジカルな接触ではなく、臆面もなく私生活に踏み込んで来るメンタルなアプローチであるように思う。地方から来た人の方が、この点には逆に鷹揚である。▼それでは、個人距離も社会距離もないネットの世界に於ける近接学とはなんだろう。考察は後日に譲りたい。
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